京都岩倉の家 定例打合せ

先週土曜日二週間に一回の意定例打合せでした。
二日目に中間検査を受けたところなのですが、
構造の柱、梁などへの金物取付、外部構造面材取り付けが完了してました。

サッシ窓の取り付けや外部周りの木製建具の枠廻り(出窓)なども順次進んでいて、窓によって景色が切り取られていくので完成イメージがさらに湧いてきました。

2階の畳のダイニングの庭のある南面に出窓を設けたのですが・・・
なぜ出窓にしたのか?
ちょっと振り返ってみると、
当初は普通に窓を設けるだけだったのですが、図面を眺めてると何か物足りないものを感じました。
「もっと前で庭を見たい」
「外壁ラインよりももう少し出したい」

そんな感じででも窓を設けたと思います。

+αとしてダイニングの畳の床に座るだけでなく、庭や借景を眺める際に椅子のような存在があってもいいのかなと。
畳で座っている通常の時と
さあ本を読もうとか、ちょっと庭を眺めようとする際に場所や高さを変えて座りたくなったりするんですよね。
そんなときに腰掛け出窓いいなと思いました。

出窓の断面の詳細図面なのですが、出窓って壁から跳ね出すので、奥行きを出せば出すほど構造的にしっかりとしたものを作らなければいけないのですが、
そうした時に建物の顔である外観が出窓がとても強調されるんです。
そうなると、外観の繊細さがなくなるので、
ある程度華奢であるために、500mm以内の奥行きがちょうどいいかなと思っています。
腰掛けるにしてもこのくらいは欲しいので。

私は出窓やニッチが好きで、
突き出すのが出窓
ひっこめるニッチ
でどちらも作ることによって囲まれたひとつの空間ができて、そこに用途が作れたりするのです。
もっとわかりやすい表現をしたいのですが・・・ボキャブラリーが・・・

もっともよくないのが、部屋に奥行きや高さがバラバラの家具やものを置くことで、
それを解消させるには囲んであげることまとまるのです。
小さいものを籠に入れる感じです。

そうするとすっきりみえるんですよね。
そういう役割もニッチや出窓にあるのかなと。


さてさて、

定例打合せのあと、お施主さんと大工さんとで近くの歴史的な建物(岩倉具視幽棲旧宅)を見に行きました。
軒や中庭の感じはとても繊細できれいでした。

この江戸時代から明治にかけての建物が今でもこうして見劣りしないのはすごいなと感じます。
時代が変わって、木も経年変化しても美しいと思える家こそ目指すものだと感じました。