キッチンは空間に合った造り付け家具のように造る。 

キッチンなどの設備は寿命がせいぜい15年から20年。だから設備にはこだわらず既製品のものを利用する。
今まではそういう考えでした。

しかし、家の空間を考えたときにそれではちょっと難しいことが多いんです。
というのも、キッチンの寸法が決まっているものを空間に盛り込むと、キッチンが空間を支配してしまうのです。
システムキッチンは一般的な長さが2550mmとか2400mmで決まっているのですが、微妙に2400mmを確保できなかったり、スペースが余ったりで微妙にスペースを無駄に使ってしまうのです。

空間に余裕があるお家なら、それほど影響しませんが・・・
家の間取りによって、キッチンの長さを自由に決めたり、ガス台とシンクを分離させて配置させたりなど、自由性が欲しいのです。

既製品のタンスや食器棚のように、購入する家具で、せっかくの空間が圧迫されて狭苦しい家になってくるのと同じです。
家具もその家に沿ったジャストサイズの家具にすることによって限られた空間は無駄なく使え生きてきます。
キッチンも家具と同じで、家の空間の沿ったものにするために造りるようにしています。

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現在取り組んでいる物件のキッチンの図面です。

キッチン設備の寿命が15年から20年をどう解決するか。
寿命となる部分はガスコンロと食洗器の機械部分なので、そこを簡単に取り替えできるようにしておく。

キッチンは毎日使うところなので、機能面を充実させる必要もあります。
特に引き出しの金物は妥協せず、頻繁に利用しても丈夫で耐久性の高いものを利用する。使い勝手の面でも、雑に引き出しを開閉しても、ゆっくりと締まるソフトクローズを採用する。

いつも金物技術の高いドイツのハーフェレー社やブルーム社のものを使うようにしています。

家具はいいものを一生使うといわれているように、キッチンにおいても、いい金物をを使うことで、ガスコンロ、食洗器などを何回も取り替えメンテナンスしながらずっと使えます。
そうなると、丸々システムキッチンを入れけるよりもランニングコストは削減できます。

キッチン本体の金額も大工さんに造作してもらうことで、一般的なキッチンと同あまり変わらないコストでできるので、結局、あれやこれやオプションをつけたシステムキッチンよりも安くなるのではと思っています。

それなら造りつけのキッチン家具がいい。

キッチンの収納はとても量も種類も多く、主婦の方によってそれぞれ使い勝手が違うので、奥様と相談しながら収納を決めていってます。

→造作キッチン
→キッチンの打ち合わせのしかた