はじめに

FROH(フロー)建築事務所のホームページにお越し頂きありがとうございます。
代表の水谷賀一(よしかず)です。

新築、リフォーム、リノベーション、
「住む」ために、必要なこと全般を手がけている一級建築士事務所です。

国産の木、土壁、漆喰といった昔からある素材を使い、光をコントロールする格子、障子、雨を外壁から守る軒、風情ある縁といった昔の知恵を取り入れ、今の時代に沿った温熱環境、生活動線、収納など、今と昔のいいところ取りをした「和モダン」の家づくりを基本としています。

まずはじめに

私に依頼してくるお客さんは自然志向が強く、素材や居心地の良いデザインにこだわりをもった方が多いです。
和がとか洋が好きといったことでもなく、とにかく素材と細かなデザイン、使いやすさを求めてるのだと感じています。

素材は環境に合ったものを進めているのは皆さま同じですが、デザインに関してはお客さんの趣味趣向を尊重し和の強弱をつけるようにしてます。
設計事例も見てもらうとなんとかく感じてもらえるかなと思います。

なぜ私が昔のものを取り入れるのかというと、
まず今話してる昔とは具体的には戦前以前(大正以前)のことで、今古民家とか言われてる時代のことで
人の知恵と技術を中心に家づくりをしていた時のものがこの高温多湿な日本の家の原点ではないかと思うからです。

今の家づくりの問題点

戦後の影響もあり、住宅不足になり1960年~70年代くらいから効率化を図ったプレハブ住宅が盛んになりました。
より多くの住宅を効率よく工場でつくることが目的だったこともあり、昔の家のような自然の素材を使って技術を奮うってことが薄れてしまいました。

今なおプレハブの家づくりは残っていて、この日本の気候に合った家づくりから少し外れた工場で生産された「新建材」が主な家づくりが多いかと思います。

床には合板のフローリングで壁・天井にはビニールクロス、外壁にはサイディングの壁。
自然の素材ほぼ使われてはいません。

大量に作ることが目的となると、クレームを避けることも必要になり自然素材を使うことは職人の技量の差も関係してくることからなかなか使うことができないのが現状なんだと思います。

また、建売などの低価格の家づくりも増え、
軒が浅く、庇もなく、また木さえもフェイクなものが多くなってきました。

建築業界が悪いというわけでもなく、とにかく安く扱いやすい家を求めた消費者のニーズもあったことも否定はできないと思います。

新建材の素材や安くするために削いだ軒や庇はどうしても寿命が短く、やり替えることでしかメンテナンスができないです。

私にはこの時期の前の古民家といわれる「昔の家」の時のような身近にある自然の素材でメンテナンスのできる家づくりこそが私たちが住みたい家ではないかと思うのです。

少し前に、古民家のリフォームの相談を受けた際にこの古民家(昔の家)のどうしようもない問題点に直面することになったんです。

昔の家の問題点

以前に古民家にお住まいの方から相談を受けた家は手を加えたらまだまだ暮らしていける十分すぎる構造骨組みでした。
今の家づくりでは簡単には使えない骨太の欅の柱や松の梁
とても手の混んだ格子や欄間、建具など
無垢板を踏んだに使って高い大工技術、竹から編んだ土壁

それはそれは立派な建物でした。

しかしどうしようもない問題点とは、

とにかく大きいということ。
建物の中から外が見えるくらいの隙間の多く、床はとてつもなく冷たく
夏には屋根からの熱でとても暑い。

昔の家はとにかく部屋数が多く、リフォームをするにあたって、面積が大きすぎて床壁天井をあたらしくするだけでも莫大な費用の見積もりがきました。

断熱材をいれて温熱環境を改善するにもまたまた家全体の面積分の断熱・気密を改善する必要があり仕上げの素材と同じく莫大な負担がかかる感じでした。

減築をすることを検討しましたが、壊すにも結構な負担があり、八方ふさがりでした。

このリフォームをするにあたって新築するくらいの費用がかかり、この無数にある隙間のある家をすべて塞ぎ満足のいくところまでは温熱環境が整えれるかどうかも未知数という結論をお話し、結局新築に建て替えることになったのですが・・・

こんな立派な建物なのに壊すことになった罪悪感はお施主さんと私双方に合ったのですが、
四季を通じて快適にそして終の棲家として暮らしやすい大きさの家を作ることを選択しました。

家はできるだけ小さくすること
これは家を建てる時も、家を維持するときも、家をリフォームするときも、壊すときもとても大きく関係していくことなので、これは強くお勧めしています。

フローが進めるこだわり

今の時代の家づくりは温熱環境がとても改善され年中快適に過ごせるくらいになっています。
この今の家づくりと昔の家づくりのいいところ取りをした住まいこそが私たちが住みたい家だと思っています。
私が提唱する家づくりを簡単にご説明します。

国産の木を使います

写真は奈良県の日本三大美林と言われている吉野の山で、家を建てるお客さんと一緒に実際に使う木を見に行った時のものです。

都会に住んでいると普段あまり自然と向き合う時間がないので、
この時とばかりにみなさん楽しそうにされていて、特にお子さんは無邪気にはしゃいでいました。

写真をみて、人の大きさと比べると、木がものすごく大きいのがわかりますよね。
それもそのはず、この木は樹齢100~120年の木なのです。

120年前というと、明治33年(1900年)。なんと明治時代に植えられたものなのです。
明治から平成へと世代をこえて受け継がれ、育てられたものが、今、私たちの家の「柱」や「梁」になるんですよ。

それを聞いただけで、貴重に思えてきませんか?

長年かけてこの日本の独特の気候で育ってきた木を家づくりに使うことはごく自然のことではないかと思うのです。

家づくりに使えるようにした木もまだ生きていて、家になった後もこの風土に順応しているのです。
また詳しくは他で書くとして、私は特に構造骨組みには絶対に国産しか使いません。

こんな感じで、家づくりをする際に、自然から生まれた家を実感してもらいたくてお客さんと一緒に山に木を見に行くこともよくあります。

完成した住まいの柱や梁を眺めるたびに、山に行ったことをふと思い出し、家への愛着がより一層持ってもらえたらうれしいなと思います。

>>森から始まる家づくりレポート1(森編)

>>森から始まる家づくりレポート2(製材編)

>>森から始まる家づくりレポート3(製材編)

>>日本三大美林「吉野の山へ」レポート

>>日本の山の現状
>>家に国産の木を使う理由

自然素材を使います

都会に暮らす私たちの日常生活。

気がつけば、移ろう四季を感じられず、自然に触れる機会は少なくなっています。

毎日、満員電車に揺られ、鉄筋コンクリートづくりの、人工素材に囲まれたビルの一室で仕事をし、年中冷暖房のきいた室内で一日を過ごしています。

けれど、人もやはり自然の一部。だから本来、人は人工的な物から心地良さを得ることはできないのです。

ずっと人工物に囲まれていると、人は五感や感性、身体的な機能を鈍化させてしまう。

だからせめて、一所懸命働いて帰宅した時くらいは、ゆっくりくつろぐ休日くらいは、癒されて過ごしたい・・・それは誰もが願うこと。そんな願いを叶えてくれるのは自然のものだと思うのです。

木や土、紙、石などすべてにおいてたくさんの種類のものがあり、それぞれ特徴を活かした使い方を提案しています。

詳しくはこちらをご覧ください。
今まで利用した素材の中で、OBさんが特に満足してもらったものをお伝えしていきたいと思っています。

昔の伝統を継承します

この日本の気候は独特で、
春に花が咲き、夏になると日射がきつくかなり暑くなります。
秋になると紅葉し、冬になると家をでたくないくらい寒くなります。

こんな真逆な季節がある地で自然のものしかなかった昔の人は知恵を絞って暮らしてきました。
それは今なお理にかなったものが多く、

梅雨時期に特に多い雨を家から守るため、夏の強い日射を防ぐために軒が深くなっていたり
光をコントロールするため、プライベートを確保するために障子や格子があったり
外の変わっていく緑を鑑賞するために、縁側があったり
緑を室内でも飾れる床の間があったり

自然をうまく向き合い取り入れながら四季を楽しむ昔ながらの家づくりが私は好きです。

昔からあるものを今の時代にリメイクして垢ぬけた形で利用するようにしています。
詳しく別カテゴリーで紹介してます。

雑多でも綺麗に見える空間づくりを目指します。


これは私の作業になるのですが、きれいな空間になるように綿密なディテールを考えるようにしてるのですが、緊張感のあるようなきれいな空間を目指してるわけではないです。

お施主さんには気兼ねなく暮らしてほしくて、その上ちょっと家事をさぼったとしてもなんとなくきれいな空間だなと思えるような雑多で楽に暮らせるような仕組むを考えたいと思っています。

家事動線やキッチン・収納など毎日の家の作業のことは一緒に考えます。


家事は毎日のことなのでできるだけ時短になるように
どうせしないといけない家事をできるだけ楽しくなるようにと思っています。
そのためには奥様の動きやすく、長年のしてきた習慣もうまく取り込んだらしい空間になればと思っています。
ですので、いつも今住んでるところで打ち合わせをして、色々見ながら話し合って決めていくようにしています。
上に写真は藤井寺の子世帯の奥様が描いてくれたキッチン収納するものです。
これを見てキッチンの寸法などを決めていってます。

収納や家事についての色々書いてます。

適材適所


家づくりにおいて、すべてを満足しようとすれば、いくらお金があっても足りません。
そのため、予算に限りある以上、すべてを満足しようとするとすべてが中途半端な家になってしまいかねません。

限られた予算の中で、密度の濃い家づくりをするためには、しっかり「優先順位」をつけることが重要です。

私の経験から、お金をかけないところ(こだわりが薄いもの)を見つけることから始めると、結構うまくいく場合が多いです。

キッチンやユニットバスなどの住宅設備は寿命がたった15年といわれています。

しかも、現代の設備の機能の進化は早いので、最新機種の設備を選んでも、すぐにまた新しい機能のものが発売されます。

キッチンやユニットバスはカンタンに入れ替えることができるので、家づくりの際にそこにあまり費用をかけなくてもいいかもしれません。

家は完成したら終わりではなく、賃貸と違って自分たちで今後メンテナンスをしていかなければいけません。
そこをしっかりと考えて家づくりをする必要があり、

家を建てる際のお金(イニシャルコスト)と生活してからのメンテナンスにかかるお金(ランニングコスト)のバランスがとても大切になってきます。

家を建てる際に、あまり考えずに、安くなることだけを考えると、それぞれのパーツが寿命をむかえて、かえってメンテナンスにコストがかかって、「トータルで考えると、費用が加算でいた」ということは、よくある話です。

家にとって重要な基礎や骨組 など、建てた後に手を加えにくいところにははじめからしっかりお金をかけておく必要があります。
もしもの地震などで潰れてしまっては、どうもこうもありません。

また、素材においても消耗するものではなく、年数が経てば経つほど、生活に馴染んでいくものを選んでください。

それが自然素材なのですが、フローリングで話をすると、
合板フローリング(表面1mmくらいは無垢板でその他は合板)のような人工的なものは比較的安価ですが、年数がたって表面が剥がれればもうメンテナンスはできないです。

その点、オール無垢板は全部が木ですので、表面が傷ついても削ればまた新築時のようなきれいな表情を取り戻します。

オール無垢板の方がイニシャルコストは少々かかりますが張り替えることがないので、ランニングコストは確実に少なくて済みます。

また、断熱や気密といった温熱環境も新築時にしっかり整えておくことで、快適性を得ることだけでなく、毎月の光熱費もずいぶん下げることができますのでこのあたりも妥協はしないほうがいいです。

このように大切なことは長く暮らすために、家づくりの際に投資しておいた方がいいもの、そうでないものをしっかり区別し、生涯トータルコストをしっかり計画することです。

今だけのことでなく後のことも想定し、提案していきますのでご安心ください。