広がりを持たせる設計手法 抜けを利用する

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外の空間を積極的に取り入れることで、室内の空間にゆとりが生まれてきます。

見渡しのいい外部に向けて窓などの抜けを設けることで、室内の奥行きはさらに遠くに感じ広がりある空間になります。

西宮の家の例として、
最初のプランでは、
巾の狭い長い玄関廊下があり、ダイニングから玄関へ向かう先がトイレの壁なので、何かと圧迫感を感じてしまっていたのですが、

最初のプランは↓こちら。
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訂正した案が↓こちら。
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トイレを少し配置変えをして、アプローチの行き着く先に地窓を設けて坪庭が見えるようにしました。


抜くことで、この玄関までのアプローチに広がりができました。
ちょっとしたことなのですが、空間はがらっと変わってきます。

開口部においては、大きければいいものでもなく、ほどよく壁があって切り取ると品ができます。
小さな開口部にほんのわずかな下草を植えるだけで、写真のような雰囲気になるので、敷地が狭いところでも充分対応できます。

この抜けの応用として、あえて、絞られた閉鎖的な空間を長く作り、出口には華やかな植栽を植えると、目的地への期待感と通り抜けた時の爽快感を得ることができます。

広がりは面積だけに依存せず、設計のちょっとした工夫を取り入れることでゆとりある空間を造ることができます。