基礎工事 化粧型枠一体打ち基礎

藤井寺の家 基礎工事が進んでます。

ちょっと専門的な話なのですが、「化粧型枠一体打ち基礎」をしています。

基礎の断面図を見るとわかりやすいので。

一般的には基礎は2回に分けてコンクリートを打つんです。
図面の継ぎ目を境に平らな部分を先に打って、立ち上がってる土台がのる所は後から打つのですが

わけて打つと仕事がしやすいので一般的にはこのやり方です。
仕事がしやすいということは精度が安定してて、比較的安価でできるということなのです。

このやり方で充分なのですが、

知り合った基礎屋さんにより、一回で打つことが可能だったので、それを機に今ではこのやり方にしています。
一体打ちのいいところは、当然なのですが継ぎ目がないということ。

継ぎ目がないと何がいいかというと、

強度も上がる
シロアリ進入防止にもなる
地面の土の水分が継ぎ目から入らない。
基本継ぎ目よりも5センチ下を地面とするので、土の水分は入らないのですが、多少地面に高低差ができたとして、安心です。

いいことだらけの一体打ちのように思いますが、
なんでもそうですが、メリットもあればデメリットもあるんです。
メリットだけのものはこの世にないんですよ。

そのメリットデメリットを理解した上で何を選択するかが重要かなと。
それと予算に限りがある以上正論だけでは成り立たないのでどこまでするかも重要な要素です。

よく色んなご質問で○○は何がいいですか?
とかこれって決めて欲しいご質問が多いのですが、
完璧なものはなく、それぞれのメリット・デメリットがある中で、メリットが上回ったものを使うといいですよという返答をしています。

さて、コンクリート一体打ちのデメリットをお話します。

一体打ちにしようとすると、型枠の施工が難しいです。
先ほどの断面図をもう一度
コンクリート立ち上がりの部分の両側に型枠を設置するのですが、内側の型枠は浮かさないといけないのです。

ポンプ車を使ってコンクリートを流すのですが、コンクリートが流れるときの圧はかなりなもので、しっかりと型枠を設置しないと型枠が崩れてしまいます。
別の写真を見てもらうと、型枠にかなりの量のつっかえ棒があるのがわかります。それだけコンクリートが圧が掛かるってことなんです。
浮かしてるということは外側よりも固定しにくいのでより難しい工事なります。

二度打ちするよりも手間暇かかっているため、当然施工費が高くなります。

また、コンクリートを流したままの状態を仕上げとしています(コンクリート打ちっぱなし)が

ポンプ車を使ってざっと流すので、荒が出やすいので、コンクリートの上から左官で塗り仕上げとするのが通常なのですが、
後からモルタルをキレイに塗る仕上げよりもコンクリートそのままの表情が好きなのでコンクリート打ちっぱなし仕上げとしています。

デメリットとして、荒くなりやすく、そのまま仕上げとするので、やり変えはきかずでたとこ勝負です。
腹をくくるしかないないです。
私の考えだと、少々荒くなったとしても、キレイに塗るより表情がいいと思って採用しています。

型枠もキレイな仕上げにするために木製の新品の型枠を使うことになり使いまわしもできません。
仕上げと下地では施工の慎重さ時間手間は当然違ってきます。

コンクリート一体打ちさらに打ちっぱなし化粧は腕が良くないとできないことなのであんまりやりたがる方は少ないかなと思います。

ちなみに今月24(土)25(日)で完成見学会をする四日市の家の基礎も一体打ち、打ちっぱなしなので、見てると面白いですよ。