最近は、アルミサッシやメーカの既製品ドアなどの普及に伴って、製作建具屋さんがめっきり少なくなったように思います。
私の知っている古くからされている木製建具屋さんは、息子さんへバトンタッチすると同時にアルミサッシ屋さんへ変わりました。
伝統を受け継ぐことは一筋縄ではいかないんだろう。
今回「中庭のある家」ではメインである中庭に全開口できる木製建具(ガラス戸・ルーバー網戸)があるため、力の入った建具屋さんにしてもらいたいと思い、京都まで行ってきました。
今時めずらしく、結構大きなところで楽しそうな無垢板がたくさん並んでいました。
木を見るとテンションが自ずと上がり、
「これあそこに使うといいだろうな」とか想像してしまいます。
今回、一番目に止まったのが、吉野杉。
私は赤身がかかった材が特に好きで、桜・赤杉などがお気に入り。
ケヤキ・樫・栗とかもいいけどね。
革製品と同じで、年数が経ったときの光沢がなんともいえません。
この杉は約2mくらいの長さがあるのですが、節がまったくありません。
私は無節信者じゃないですが、やっぱりきれい。
昔は無節となると、高価なものでしたが、今はそうでもないです。
「安くしとくよ」といわれたので、どこか使えるところあるなら使いたい・・・
上の写真の杉材は荒の状態なので、機械で表面磨いたり、カンナかけるともっときれいになります。
杉の製作中の家具も見せてもらったのですが、木の目を合わせて扉をつくっているので、とてもいい感じ。
マニアックな話ですが、写真のように、建具の上や下を斜め加工して、手掛けをつくると取っ手がいらないのですっきり見えます。
これは、テーブルや家具の天板に使う堅木ですね。
これだけ大きな一枚ものの無垢板って、どれだけ大きな木からとってるんだろう?
これも使いたいなー。
檜・米檜・タイ檜。
見ただけでは違いはほとんど分かりません。
札がお寿司屋のネタみたいと口に出そうになりましたが、空気を読んで・・・
なかなか楽しい建具屋さんでした。
「中庭の家」での建具写真をまたUPするので、楽しみにしてください。
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