前回からの流れで、今回は「無垢板のススメ」についてお話します。
なぜ、合板フローリングが使われるようになったか?
きっと、今みなさんが木だと思っているものの多くが、実は合板が多いので、どれが無垢板か合板かわからない人がほとんどだと思います。
写真のように断面をみればわかるのですが、表面からみるとわからないですよね。
表面は同じように見えても、木としての機能があるもの(無垢板)、ないもの(合板)とでは、まったく違うものなのです。
なぜ、こういった合板がたくさん使われるようになったかというと、合板は、無垢板のように湿度によって動いたりすることがなく、扱いやすいからです。
そのため、ものを造るのに、都合がよく、さらには安く、木の製品を造ることができるのです。
ただ、これらの製品には、木が本来もつ効果は期待できず、そういう意味でも、合板と無垢材とは全く違うもので、比較できるものではないのです。
また、無垢板が動くのは湿気を吸ったりはいたりしているためで、一本一本それぞれに個性があって、動き方も様々です。
昔から、大工さんは、そういった木の個性を見ぬいて、加工し留めつけていたのです。
よく無垢板を使うと、動いて不都合が起こるのではと心配される方がいらっしゃいますが、熟練された大工さんがしっかり仕事をしてくれるので、大丈夫なのです。
大工さんの仕事については後日書きたいと思いますのでこのあたりで。
あと、無垢板のフローリンは手入れがしずらいのではとご心配される方はいらっしゃいますが、そんなことはありません。
昔と同じで、固く絞った雑巾でたまに拭いてやれば充分です。
ワックスも自然系のものを一度塗るだけで大丈夫です。
こまめに手入れしたい方は、毎年大掃除のときにでも塗り直せばきれいにつやが出ます。
あと、少し傷つきやすいのですが、多少の傷なら、水をつけてやると元にもどリます。
傷は生活していくとあまり気にならないようになりますが、どうしても気になる方は、サンドペーパーの細かいもので、少々削ってください。色が少し変わりますが、月日が経てば周りとなじんできます。
合板の場合はきずがつくとそのままだし、こまめに油性のワックスを塗る必要があるので、無垢板のほうが手入れは簡単だと思います。
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