昔は梁や柱などの構造骨組は大工さんが手加工でしていましたが、現在では、プレカットといって、工場のラインで加工すること主流になっています。
通常加工であれば、機械の精度は高く、1~2週間で加工は終わり、現場で大工さんが組み立てていくのですが、
今回は丸太や太鼓梁(丸太の側面だけを垂直に切り落とす)があり、梁も松の曲がり材を使っているので、機械ラインでは加工できないんです。
松の梁の曲がりは数値では現すことができない自然の曲がりなので、いったん仮組をして、梁と梁、柱と梁などの取り合い部分を確認しながら、仕口を手加工してくれています。
仮組した写真を送ってもらいました。
なかなかの迫力ですね。
三本の松の曲がり材が丸太の梁に架けられています。
整形された四角形の柱・梁ならそれほど手間掛らないのでしょう。
しかし、木は丸太の外側の部分の方が強度が高いので、四角に加工するよりも丸太のままで使う方が強度が高いんです。
ですので、今回可能なところは丸太、もしくは太鼓の梁を使うようにしています。
上の写真は丸太の梁に太鼓梁が架かる部分の仕口で大工さんがノミを使って加工したものです。
さすがですよね。
まだまだ、大工さんの伝統技術は衰えていないなと思いました。