いい家をつくるために

こないだ竣工した25坪の家のお施主さんから小泉誠さんデザインのテープカッターのプレゼントと奥様、娘さんからのメッセージを頂きました。
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とてもありがたいことです。
がんばってよかったなと思いました。

予算の限りに「大きい家よりも小さいけど、密度の濃い家を目指す」
お施主さんと同じ方向の道に終始進めたと思います。

打ち合わせも何回も繰り返し、無駄なスペース・ものは削ぎ落とし、こだわらないところを明確にし、こだわりたいところへは妥協をしない。常に数字を意識し、足したり、引いたりを重ねました。

お施主さんの以前のお住まいも整理整頓されているおかげで、新しい住まいも無駄な収納スペースを作らなかったことも小さな家にできた大きな要因かもしれません。

収納が少ないというわけでもなく、玄関収納・下駄箱・納戸・食品庫・配膳台・トイレの棚・洗濯機の棚など、目的に合わせて寸法を決めれたので、収納による面積を奪われることはなかったです。
収納って奥行がそれほどいらないので、ところどころに造れたりします。

あとお施主さんと話して面白かったのが、
実際に建ってみてはじめて水谷さんが提案したことの意味がわかった。もう一度最初から打ち合わせしてみたいです。」と仰っていました。

天井高をもう少し低くしたら、外観がよくなること
2階にトイレをなくすと予算をまたこだわりのある箇所につぎ込める。
など。

何が正解かはないのですが、
一歩引いてメリット・デメリットのバランスを見れるのがやはり建築士だと思うのです。

私としても住んでからも快適に過ごして欲しいと願っています。
やはり建築士との信頼関係が「いい家づくり」のキーを握るような気がします。

私が目指す家づくりは、今回のように、予算に限りがある中で、無駄と思えるスペース・ものは全て削ぎ落とし、こだわりのある部分は妥協をしないメリハリのある家づくりです。

無駄に広くての高い家・高価なものや便利なものよりも、居心地を追求した精神的に癒され、家族が楽しく居心地よく過ごせるもっと深い「ホントの贅沢な空間」を追求していきたいと思っています。
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25坪の家の例

【こだわらなかったところ】
■25坪の面積だけでなく、天井も必要がないところは低くしている。
(吹き抜けを設けて高低の演出をしたりや視野が広がっているところを低くしたり、座って使う畳のところをひくくしたりしています。むやみに低くすると圧迫感出るので注意)
■寝室はベットとあとちょっとしたTVボードがおけるくらいで、4帖もないかもしれません。
(各部屋の建具を引き込みの引き戸を設けることで、建具を引き込むとオープンな空間にできるようにしています。)
■客間が欲しかったのですが、常に泊まりに来るわけでもなく、また寝れるだけのスペースいいので、
リビング続きに3帖の畳部屋を設け、引き戸をしまい込めるようしているので、普段は全開口しておくことで、リビング+3帖として利用できるようにしている。
■照明は必要な箇所のみ部分的に設け、明るすぎないようにしました。
器具のデザインよりも光の照らし方のほうが大事なので、裸電球と電球むき出しのスポットを選んだのでほとんど球の代金。
ダイニングのテーブルを灯すところだけ中村好文さんの5万円するペンダント。
それでも照明器具+取付費で10万くらい。
■設備は寿命15年くらいで取替が容易なので、今回はとり合えず抑えました。
トイレは集合住宅でよく使うもので5万くらい。
キッチンはこだわりたかったけど、ここもセーブし30万円くらい。
浴室もユニットバスで必要最小限30万くらい。(平均60~70万円)
■庭も塀などの土木工事を一切せずにオープンとし、その分植栽に当てました。

【こだわったところ】
■リビングに吹き抜けを設けた。
この土地は南が開けていて、道路を挟んだ隣地は農地で見渡しや採光条件がとてもいいんです。
25坪だけど、南のリビングの上には思い切って吹き抜けを設けたおかげで、北面の畳のあるところまでも日当りがよくなった。
■LDKの壁・天井には調湿性のある薩摩中霧島塗り壁。
■リビングに面して大きめのデッキを設けた。
リビングの延長として利用できるのでさらにリビングに広がりができた。
■薪ストーブを採用した。
吹き抜けを通して薪ストーブ1台で家全体をまかなえ、家の中の温度差がないので健康的。
■玄関戸・リビング外部に面する戸を木製にした。
外の庭・借景のつながりを持たすために、無機質なアルミではなく、木製を利用した。外観もやはりより自然な風合いになった。
■配膳台・洗面台などに桜の無垢板
■ダイニングテーブルは家具作家さんの栗のテーブル
■椅子は宮崎椅子製作所の小泉誠さんのbochair、カイクリスチャンセンno42、村澤一晃さんのpepe
■庭の植栽は高価なものよりは、色とりどりの種類のもので四季を通じて花が咲くように。

どうしてもマイフォームを考える際は夢を見がちで、どれもこれもになってしまい、目先のものを優先しがちです。
手入れがいらないもの、便利なもの、リスクを背負わないものを選択するのは毎日の生活に追われているから仕方のないことですが、一生に一度の大きな買い物である家にそれがメインになってしまっては、何か勿体無いと気がします。

使ってないスペースは全部勿体無い。
ものが溢れている空間は勿体無い。
生活に追われている人生は勿体無い。

心にゆとりを持たせる家でありたい。
そう思います。

私は打ち合わせの時にいつも「こだわらない部分を見つけてください」といいます。
贅沢せずに、削ぎ落せるところを見極めることができれば、必ずいい家づくりになります。

あれもこれもはどれもこれも中途半端になりますよ。

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