天井の見え方が一番大事

長年家づくりの設計をしてきて、天井を意識することが解放感、落ち着きなど空間を作る上で最も影響を及ぼすと感じています。
目線がいく壁じゃなく天井?と思うかもしれませんが・・・

高さ、幅、奥行き、形状(水平、勾配)、素材を巧みに操り空間を作ることで居心地の良い家になるんです。
どんな工夫をしているか説明していきたいと思います。

素材はきれいなものを

壁や床は家具や家電、日用品やラグなどを置いたり敷いたりするので、床と壁の素材はある程度隠れるのですが、天井はほぼ照明以外は隠れることがないのです。
ましてや、照明を天井に意識して使わないようにすると、天井は素材しかみえなくなります。

ですので面として床と壁よりも一番通って見えるのが天井で、この面が空間を占める割合は大きいので、ここを意識することで、空間は決まってきます。
写真を参照してもらえるとなんとなくわかると思います。

素材選びとしては
少し飛躍感を出したいときは梁や板を見せたり、

明るく清潔感を出したいときはすっきり白の左官にしたり

落ち着いたどんよりした空間にしたいときは土壁を使ったり

LDKにおいては開放的になるように。
寝室においては眠りやすいどんよりした感じに。

その家の用途によって変えるようにしています。

木を使う場合は節のないものを選ぶようにしてすっきり見えるようにしています。
天井の素材選びによって空間の雰囲気が変わってくるのですが、統一していえることといえば、どれもきれいな素材を選ぶことで空間が豊かになるということです。

次は天井がすっきり見える高さと広がりを感じる奥行きなどを説明したいと思います。

少し疲れたので、次回とします(笑)

天井高さや形状について

皆様は平面計画に対しては関心が高いと思いますが、高さのことに関してはあまり意識はしてないと思います。

ですが、高さを意識することによって居心地は全然違ってくるのです。
例えれば、体育館にいて落ち着くと感じたことはないと思うんです。
そもそも体育館は様々なスポーツができる環境にするために高さをできるだけ高く設定しているので落ち着きなど関係ないです。

ですが、家となるとやはりどれだけ落ち着けるか、心を豊かでいれるのかは必須だと思います。

寝室が体育館くらいの天井高さだとおそらく寝れないですよ。
ある程度籠った感じの空間にすることでやすらかに眠れるのだと思います。

無駄な空間は間延びするだけで、それをぐっと絞り込むことで空間はいいものになります。
絞り込むというのは無意識に低くするというわけではなく、開放的なところ、籠りたいところをしっかりメリハリをつけることで双方がともにいきる空間にすることなんです。

見落としがちな点として、畳などの床に座るところと椅子に座るところだと目線の高さは当然変わるので、床座、椅子座によって天井の高さは当然変えるべきなんです。
また窓の高さもしかりで、座った時の目線の高さによって窓の高さを決めることが大切です。

体感し比較しないとわからないことなので、理解しにくいですが、皆様は高さは大事と理解してもらえたらあとはこちらにお任せしてもらえると「ぼーとしてるときに、落ち着く空間だなとふと思ってもらるものに仕上げたいと思っています。