土壁

いつこのブログを書こうかと思っていたのですが。

今までで、土壁の家を何件もさせて頂きました。
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私の率直の感想として、夏はほんとに快適です。
夏のあのどうしようもなく不快な湿気がうまく解消され、冷っとした涼しい風がながれるんです。

しかし、昔の土壁の家仕様では、冬は寒いかもしれません。

土壁の家というようりも、昔の家は、気密に関しては全然考慮もなく、家の中から外が見えるくらい隙間がある家も多いです。

また、土壁の仕様とグラスウール16Kを比較すると、土壁の熱伝導率(熱の伝わりやすさ)は0.62~0.69(W/m・K)グラスウールは0.05(W/m・k)で約10倍以下です。

熱伝導率とは、熱の伝えやすさを表す数値で、高いほうが断熱性能が低いということになります。

ですので、断熱性だけをいえば、圧倒的にグラスウールの方がいいです。

土壁は夏の湿気を吸収してくれる調湿性という特徴だけでなく、熱容量が大きいのも魅力の一つです。
グラスウールと比べると約80倍。

熱容量が大きいとは、一旦暖める(冷やされる)と熱が逃げにくいということで、
わかりやすくいえば、蓄熱性があるということです。

ですので、冷暖房機器で一旦温めると、熱が逃げにくいです。

また、熱容量の大きい土は、ゆっくりと温まり、ゆっくりと冷めるので、一日の外気温に対し、室内気温の変動がちいさくなります。

蓄熱性の低い素材と比べると、急激なな暑さや寒さが減ります。

このように、土壁は断熱・気密といった欠点がなければ、申し分のないものなのです。

ということで、欠点を補ってやるといいものになるということです。

「付加断熱」

断熱として土壁だけをあてにするのではなく、土壁の外に断熱材を入れることで現在の省エネ基準を満たしてあげるのです。

また、その断熱材で今の省エネ住宅と同じように、気密をとることもできます。

夏は冷房に頼りきらなくても涼しく、冬は一旦暖めると土の蓄熱性で、熱がさめにくいため暖房もそれほど頼らず暖かい。

こんないい条件はないですよね。

ただ、土壁には時間と土を練る場所、コストが必要になってきます。

かなり端折りながら話ましたので、また土のことは掘り下げてお話したいと思います。

今日はここまでとします。
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