国産の木を使う理由

日本の国土の2/3が森林で、世界の先進国をみても、フィンランド、スウェーデンに次いで第3位の森林大国なんです。

「エコの国」として有名なドイツでさえ国土の1/3しか森林面積がないのです。
皆さんご存知でした?

私たちの世代では、生まれた時から緑が身近にあって、森があるのが当たり前なんですよね。

しかし、海外ではそうではありません。
乾燥が激しく、一度植物が途絶えればたちまち砂漠化してしまう場所が多く存在します。
そう考えると、私たちはとても恵まれた環境で育っているのです。

日本の森林は約2500万haあって、そのうち約1300万ha(約5割)が天然林、1000万ha(約4割)が人工林、残りが無立木地、竹林です。

その約4割の人工林は戦後、後の日本の資源として植えられたのです。
木を伐採し、その伐採した場所に苗木を植え、伐採した木は資源として利用して有効に利用してきたのです。
しかし、この豊かな日本の森林が危機的な事態に陥っています。

木は50年~60年くらい月日が経って、家の柱や梁として使うことができます。
戦後に植えられ、多くの人によって育てられた木が使うことができるまでに成長しました。

地産地消で日本の森は需要と供給のバランスを保ってきたのですが、
高度成長期を機会に「商品化としての量産の家づくり」が増え、ピンチヒッターだったはずの輸入木材にシェアを奪われてしまったのです。

せっかく育った日本の木が使われなくなったのです。

では、「放っておいても育つんじゃないの?」と思うかもしれませんが、人の手によって植えられた木は、人が手を入れてあげないとちゃんと育ちません。
山に関わる人たちは、木材が売れないとを育てることさえもできません。

手入れされず、荒れ放題になった人工林はやせ細った木ばかりとなり、根が弱まり、保水力を失ってしまい土砂崩れなどを引き起こす原因にもなっています。

これから数十年後、日本の森はどうなってしまうのでしょうか?
建築に携わる私たちが未来にできることは家づくりに日本の木を使うことなのです。

家づくりに使う木は、気候と向き合って育った国産の木を使うことが一番自然で適正ではないかと思います。
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