舞多聞の家 基礎工事スタートです。

舞多聞の2世帯住宅の家基礎工事スタートです。

前回も書きましたが、この住まいは中庭がありインナーガレージもあり、屋根付の通り土間があり、敷地の高低差も最大700mm(70センチ)あるなかなか難しい基礎なんです。

IMG_4529
まずは、ガレージと家が一体になっていること。まあそれがインナーガレージというのですが・・・
ガレージとなると、当然道路からアプローチするので、道路の高さにすり合わせてガレージの土間の高さを設定しないといけないということです。
そのため、ガレージは道路からどのくらい距離をとる必要があるのか、ガレージの土間をどのくらいの勾配を取るのか、取らざる負えないのかなどの検討が必要で、当然建物と一体なので、建物との様々なすり合わせが必要となってくるんです。

建物の基礎の高さは一般的に設計GL(想定の地盤面)から400mmの高さを確保するのですが、1階床の高さはこの基礎の上に土台、床の下地、フローリングの厚さを加えて、GLから+566mm(今回)の高さの差になるのです。
そしてこの室内と外部の566mmの差を玄関の室外の土間か玄関の室内の式台かで解消しないといけません。
玄関2の室外土間は通り土間の先にあるため、通り土間との段差を少なくし、室内の式台で段差を解消し、玄関1はある程度アプローチの距離があるため、玄関1の室外土間を2段とし、室内土間とフローリングは170mmの段差としました。
SnapCrab_NoName_2016-7-13_21-52-56_No-00
この2つの玄関は、それぞれに向かうために通り土間を通ることとなるのですが、通り土間の屋根の高さは建物の骨組の高さを絞ってることもありシビヤなのですが、道路から通り土間へのアプローチの段差、玄関2のアプローチ土間との段差なども考慮し、通り土間の高さを決めてます。

中庭とガレージの関係性。
ガレージの奥に中庭が接してることもあり、ガレージから中庭を通る段差も考慮しないといけないということ。
中庭の高さは現況の地面の高さにしたいところですが、ガレージとの段差のころ合いで調整しました。

まあここまでの話は敷地がフラット(水平)での想定で、

敷地ってフラットってことなんてないんですよね。
今回は一番高いところと低いところで700mm(70cm)も差があるんです。
敷地を眺めるだけではわからない、このなかなかの高低差。

この敷地差でどこを基準の高さとし展開していくのかもミソなんです。
まあ基礎の土の掘削量やお隣との取り合い、最終枡などいろんな要素を加味して決めるのですが、上で話した中庭、インナーガレージのことも加えてトータルでベターな落とし所を見つけるのです。
なかなか悩みました。

基礎の形状も敷地の高低差に合わせて、深さが違う基礎を交えながらちょっと複雑な感じになっています。
ちょっとわかりにくい話でしたが、基礎の高さや地盤面(設計GL)の設定はとても大事なんです。

まあ進行状況の写真を見ながら何気なく理解してもらえればと思います。