ちょっと前ですが、江戸たてもの園へ建築家前川國男邸を見てきました。
間取りは、吹き抜けのある居間を取り囲んだ、廊下のないシンプルなものなのですが、これが1942年(昭和17)に建てられたものってのがすごい。
この当時では2間続きの畳の部屋の間に長い中廊下といった部屋をできるだけ細かく間仕切った暗めの間取りが主流だったと思いますのでこの時代の前川さんの設計は異例だったと思います。
家の真ん中にある居間は南北外部と面したオープンな間取りで、南から北へ風が抜けるようになってました。
南の吹き抜けには、開口部の上に大きな格子ガラス戸が入っていて、採光条件のいい南の光を拡散させながら程よい光を取り入れる試みなのがわかります。
丁度お昼12時くらいで日射しが強すぎない心地の良い光が入ってました。これやってみたい!!。
家のディテールも凝っていて、障子や外部の木製建具の納め方など、外の景色をよりキレイに見せる寸法取りは素晴らしいとしかいいようがありません。
特に高さの取り方がいい。内法の高さも低めに抑えられていて、吹き抜けも開放感を出しつつ間延びしてないほどよい高さ。
74年経っても古くなく、むしろ現代の家のお手本となる建物というのはホント素晴らしいことだと思います。
素材の吟味し光や風といった自然を取り入れる家づくりは時代を超えて、色あせることなく快適に暮らせることを証明する素晴らしいお家でした。
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