お施主さんと家に使う木の産地三重県熊野へ行く 一日目 その1

西宮の家で使う木を見に三重県熊野市へお施主さんと一緒に行ってきました。

今回木材を提供してくれる野地木材さんが二日間、木ができるまでの過程と木が育った熊野の地のいろんな名所をご案内してくれました。

まずはじめに、家づくりに使う木材にとってとっても重要な乾燥の設備をみせてもらい、乾燥についてお話を聞かせてくれました。
ちょっとお施主さんには難しい内容だったかな・・・

乾燥についてのことを少し書いたブログをちょっと参考にしてください→杉を家づくりに使うために
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昼食をはさんで、ちょうど今日は原木市場の日でもあったので、競りを見ることができました。
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丸太の時点で柱に使うのか、梁に使うのか、それとも上質を求められる造作材に使うのかイメージしながら、今の丸太の状態では見えない木の中の節の有無を見極めながら木を選定し競り落としていくのですが、競りの様子を近くに寄って見てみると、一本で2~3秒以内であっという間に競り落とされてました。

すごいなー。
一本の丸太からできるだけ無駄なくいいところをとり、そして価値を高めていくことが木を扱う人の腕の見せ所なのですが、木取りを想像し、一瞬の判断で競り落としていく。判断力とカンのいる仕事だなと思いました。

私には丸太の小口の色を見て丸太の違いがわかるくらいで、
鈍感、なんでも一日考えて初めて自分の思ってることや考えがまとまる私には絶対にできないなと思いました。

原木市場のあとは、実際に丸太を製材してるところも見せてもらいました。
丸太の皮をはぐところから始まって、丸太の曲がり具合を確認し、家の柱や梁に使えるように四角に製材するのですが、切り落とされて時に初めて「あ、私たちいつも見てる木だな」と実感できる瞬間でもありました。
切り落とされた側の部分は捨てるのではなく、薄板に加工されて下地材やフローリングなどに利用されるみたいです。


どうしても使えない部分は写真のようにチップにして、紙の原料として利用されるんだって。
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節のない木材を見極めながら製材しているようすを動画で少し撮ることができました。
木に枝があるように、当然切り落とすと節が出てくるのですが、鋸を入れる場所によっては節がでないようにできるのです。
それを見極めながら上材を得れるように製材してるのです。
きれいな木にするためにひと手間もふた手間も掛けてるってことなんですよね。

ちょっと面白いです。

今回利用するフローリングを造ってくれていて、施主さんに見てもらうことができました。
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杉のフローリングは30mmの厚さが一番肌ざわりがいいと確信してるので、速く張ってお施主さんに体感してもらいたい。
お施主さんには節があってもいいとお話し頂いていたのですが、あまりにもきれいさに、ちょっとお施主さんの顔色をうかがってしまいました(笑)

今回、このお家のために特注で造ってくれ、想像以上のできにちょっとびっくりです。
ありがとう野地さん。

長くなったのでこのあたりで。
続きは次回へ。