■珪藻土(けいそうど)
最近、室内に珪藻土が使われていることが多くなってきました。DIY製品も販売されていて、住まい手自ら塗ることもあるみたいです。
「珪藻土」は、海や湖などに生息していた植物性プランクトンの死骸が水底に沈んで、堆積してできたもで、みなさんの身近なところで言えば、煮炊きに使われる「七輪」(しちりん)が珪藻土から造られています。
煮炊きに使われている七輪から想像してみても、耐火性や断熱性、保温性が高いことがわかりますよね。
珪藻土 は写真のように無数の孔が空いている(多孔質)であるので、吸水性や保湿性が高く、遮音性も高いです。
これらの性質から、室内の壁には適した素材なのです。
また、結露 もしにくいため、カビやダニの発生を防いでくれます。
珪藻土は土壁と違って、粘り気がなく、乾燥しても固まらないので、セメントやせっこうなどの「凝固材」を混ぜて使わなければいけません。
合成樹脂を凝固材として使っている珪藻土もあり、樹脂は珪藻土の孔を塞いでしまい、本来の効果が発揮されないこともあるので、注意が必要です。
質感はすこし凹凸があるため陰影できるので、つるっとした漆喰とはまた違った表情をしています。
色土や顔料を混ぜて、いろんな色の壁にすることもでき、また、塗った上に、くしで線を入れたり、左官屋さんが塗っているこてで模様をつけたりして様々な表情も楽しむこともできます。
柱、梁、天井は杉無垢板、壁は珪藻土。
自然素材を使った室内は、空気もきれいなので、居心地がいいですよ。