最近とてもオシャレなお施主さんが多いです。
家をかっこよく飾ってもらえるのはとてもうれしいことです。
今まで住んでいたところでは「どうせ他が見栄えしないので適当でいいや」と思っていたことも新しく家を建てると眠っていたオシャレ熱が復活し、キッチン用品や飾る雑貨や観葉食物などをコーディネートする楽しみができたとお話をしてくれます。
私の目指す家づくりとしては飾りたくなる家でありながら、適当でも暮らせる雑多な家になればいいかなと思っています。
オシャレ過ぎると常に整理整頓しないといけないし、置くものすべてをデザイン性の高いものを置かないとけない。もらいものタオルや小物なんておけない。
キッチン廻りや洗面廻りなど毎日の家事のところまではオシャレなんて構ってられない。
こういった声は多いのではと思っていて、
置くものが限定されてしまったり、家事の負担が増えてしまっては本末転倒だなと思います。
気軽に暮らしてもらいたいので、手間無く片づけなくてもオシャレに見えるような家づくりがいいかなと思っています。
そのために私がしていること、心掛けていることをご紹介します。
雑多でもなんとなくオシャレに見える設計手法
ディテールをキレイにする
家が雑多でも空間がキレイに見えるように、細かい部分までディテールを綿密に計画するようにしています。
家の幅と高さの割合、窓の高さなど全体的にプロポーション良く寸法決めをし、バランスよく配置させるように心がけています。
その取り組みはプラン時から始まります。
プラン時に平面(間取り図)だけでなく、高さを加えたプランをミリ単位で設定し3Dの空間計画をします。
そのため、平面図だけで判断して安易に㍉単位でさえ変えたり、間取りを触ると、空間が崩れてしまい、また一から間取りを検討しなおさないといけないケースが多いです。
お客さんと打ちあわせする際はパースで表現したり模型をつくったりして表現しますが、空間を理解するのはおそらく難しいかなと思っていて、御要望をお聞きした上で、ある程度お任せしてもらえるのが一番助かります。
色を統一させない
壁や天井など色を全部統一してしまうと、家の雰囲気が完全に決まってしまうので、置くものの色が限定されてしまいます。
白にしとけばなんとかなると思いがちですが、白一色だとなかなか空間のメリハリはなく(素材を変えればいいですが)置くものがセンスに依存しないといけなくなり、かえって難しいです。
部屋によって求めるものは違ってくるので、空間によって色や素材を使い分けるのがいいです。
例えばキッチンや洗面などの水廻りは清潔感を最優先して白へ。
リビングなどは落ち着きある空間にするために、陰影がきいた土壁に。
用途によって色は使い分けるのがいいかなと思います。
若いうちは明るい色を使いたくなるのですが、年齢を重ねると、目が疲れやすくなるので、できるだけくすんだ色を使うのがいいのかなと思います。
色で表現というよりも素材のもつ色(ナチュラル色)を使うと他どんな組み合わせでも落ち着いた空間になります。
所々に気軽に置ける棚や収納スペースを作っておく
収納するところをあらかじめ想定して、すっぽりと納まるようにするときれいに見えます。
といってもなかなかすべての収納を計画するのは難しく、常に変化するものでもあるので、
物を適当に置ける棚をところどころに作っておくと置くと、棚に何おいてても、「ちゃんと置き場所に置いてる感がでて、飾っているように見えたりします。(笑)
ニッチもよく作るのですが、これも飾れる兼気軽に鍵などを置けるのでとても有効な手段です。
以前に書いたブログ「玄関のニッチ」
まだまだ考えてることはあると思いますが、また思い立ったら足していきます。
OBさん宅へ訪問した写真をよくこのホームページに載せるのですが、どれもオシャレに暮らしてるように見えるのですが、皆さま無理せずに自分の好きなものをおいて、楽しんでるように思います。
とりあえず自分らしく無理せずに。
家は見せるものではなく、楽しく気楽に暮らすためのものですから・・・