あえて繋げない

設計するにあたって悩んだところなどを少し残していこうと思っています。
今回は微妙にわかりづらく表現しにくいことなのですが・・・

藤井寺の家の見学会で、プロの方から質問もあったことでもあるのですが・・・

庭に面する窓の話で、
写真をみてもらうと、窓には少し小壁(垂れ壁)がありその外に軒があります。

この垂れ壁を作らず、天井まで開口部を伸ばすと、開口部を開けたときに、軒と室内の天井が開口部がつながり一体感と広がりが生まれます。こうしたほうが解放感がでるのでは?
という質問なんですが、
図面を描いていても壁を設けず一直線に天井と軒を繋げたくなるのですが・・・

今回あえてた垂れ壁を設けています。

なぜかというと、ダイニングキッチンを土で覆い包み込むことで落ち着きを出したかったからです。
垂れ壁によって影ができ、心地よいこもりを作っています。

わかりにくいですか?
木陰にいる心地よさといえばわかりやすいでしょうか。

あと、軒は外部ですので、軒の天井を室内と同じ土壁ですると雨が気になるのでほかの素材を選ぶことになり、
垂れ壁をなくして天井を連続させても色や素材が全く違うと一体感は生まれません。

この2点を考慮し垂れ壁を設ける選択としました。


たかが10センチくらいの垂れ壁なのですが、室内の雰囲気は変わります。

このリビングダイニングは北に位置しており皆様ご存じのとおり直射日光は入らず天空光の明かりのみになります。

あえてこの空間を白の壁天井とせず、色のある浅葱の土壁にすることで「静」の落ち着いた空間としています。それを最大限引き出すための垂れ壁です。

素材を好みで選ぶというよりは、 空間の雰囲気を作るにあたって 素材・色味、大きさは自ずと決まってきます。

親世帯の和室の土壁の部屋を見るとなんとなく土の部屋の「静」の落ち着きの意味がわかるかなと思います。