土壁の断熱性

前回の続き で土壁の断熱性について。

断熱性を表す数値として、熱伝導率(熱の伝わりやすさ)があります。
この値が小さいほど、熱が伝わりにくく、断熱性能が高いということになります。

熱伝導率

土壁              0.894W/m・K
コンクリート          1.6374W/m・k
高性能グラスウール16K  0.045W/m・k

o0300040012599465797

この数値をみると、断熱材としてよく使われているグラスウールと比べてもかなり厳しい数値です。

土壁をただ断熱材と捉えるのは無理があるでしょうね。

土壁の家(付加断熱なし)を何件か手掛けましたが、高断熱高気密の家と比較すれば寒いと実感できますが、今私が住んでいる築30年の普通のお家とはあまり変わらない感じがするのですが・・・

土壁は熱容量が大きいのも特徴で、これが断熱性をカバーできてるんではないかな。

熱容量が大きいとは「熱を蓄える性能が高い」ということです。
つまり、暖まりにくく、冷めにくいので、室内の変動幅が小さい。

ですから、土壁は断熱性が高くなく、室温が低くても、気温の変動幅が小さいことから、寒さを感じにくいのでしょう。

容積比熱 (熱容量=蓄熱部位の容積×蓄熱材の容積比熱)
コンクリート   2013 KJ/m3k
土壁      1327 KJ/m3k
プラスターボード  854 KJ/m3k
杉           783 KJ/m3k

また、
熱伝導率÷熱容量=熱拡散率の式にあるように、

いくら熱容量が高くても、熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が高ければ、熱は拡散されてしまい、蓄熱性が悪くなるんです。

コンクリートの場合、熱容量が高いけど、熱伝導率も高い。
ですので、コンクリートの家は無断熱だと、蓄熱性が悪くなり、コンクリートの特性が生かしきれない。

昔のマンションって無断熱の建物多かったので、冬は壁の表面が冷たいと感じたんでしょう。

ですので、コンクリートの暖まりにくく、冷めにくい熱容量の大きい特性を活かすには、外断熱をして、熱伝導率を下げる必要があります。

土壁も同じで、土壁の外側に付加断熱をしてあげて熱伝導率をさげると、、土壁の蓄熱性が生きてくるということになります。

蓄熱性がいいということは、一旦暖(冷)をとり暖かく(冷たく)なれば、例えば暖房を切ったとしても、熱は逃げにくいので、快適な状態がつづくということにもなります。

ですので、土壁は断熱材としてではなく、蓄熱材として考え、断熱材を付加させる使い方がより快適性が生まれるンですね。

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