杉の赤身が一番好き

家づくりに使う木として、戦後に家づくりの資源して植林された杉がたくさんあり、比較的安価で素直な木なので構造材や下地材に杉はよく使っています。

以前にお話しした、杉は空気を多く含んでいるため、柔らかく温かいのでフローリング材に最も適した材で、床は壁や天井に比べて見た目は目立ちにくいので、節の多少はあまり気にせずに色味だけを気にして使っています。

家一軒の中で一番杉が多く使われているのですが、
そんな手軽な杉の特徴として、中心部と外側の部分では色がはっきりと分かれているのです。

中心部の赤い部分を赤身、外側の白い部分を白太といいます。

家づくりにおいて、何も気にせずに木取りした杉を使うと赤身と白太が混ざった色のものになるのですが、これが空間に納まると統一感のないものになってきます。

また、杉は産地や育て方によってさまざまで、しかも一本の丸太でも木取りの仕方によって性能、色、見た目が全然違います。

杉はそれだけ奥が深いです

私は杉でもこの赤身の部分だけを木取りし、節があまりなく、目が通ったきれいな赤身を好んで使うようにしています。

写真の色がちょっと悪いですが、この柾目の通った密な赤杉はかなり貴重なもので、大工さんが寝かしていたもを使ってくれました。

私も切れ端を持って帰って家に飾ってます。

いい赤身はピンク色していて、光沢があってとてもきれいです。
ずいぶん昔に、赤杉で作った水屋の写真だと色味が少しわかるかもしれないので参考にしてください。

赤身だけの材を木どりして頼むのは高価になってしまうので、
赤身勝ち(赤身の部分が多くなるように)という形で家づくりに組み込ませるようにしています。

皆さん家づくりの際に使う杉材こだわって見ると面白いですよ。